琵琶楽は歴史上の出来事を語る。錦心流のテキスト「愛吟集」は今から100年ほど前に編集された詩文集で、格調は高いが文語の名残をとどめており、現代口語に慣れた耳には意味が分かりづらい部分がある。
そのためには二つの方法がありそうだ。一つは現代語訳を作って演奏するのだ。「源氏物語」の現代語訳を多くの作家が手掛けているように、言葉は日々変化していくのだから、時代の要請に応じていく必要があるだろう。
もう一つの方法は、口承文をテキストにして演奏する方法。私が思いついたのは「民話」。住んでいる神奈川県だけでも多くの民話が伝えられている。民話琵琶の創作を通して地域に伝わる民話に親しむことはできないでしょうか? 試してみようと思います。
神奈川県民話本表紙画像