寺子屋や近代学校教育の成果により日本は識字率が高い国です。しかし、中世。琵琶で物語が語られていた時代は、どのくらいの人が文字を読むことができたのでしょうか?うたや語りは、媒体が音声なので文字が読めなくても言葉の意味がわかれば伝わりますし、真似することさえできます。口承文学が広く民間に語り継がれてきた理由なのでしょう。文字でなければ伝わりにくいような難しい言葉を語る必要はありません。むしろ誰でも知っている物語や身近な題材をわかりやすく伝えることが大切にされてきたと思うのです。