竹内道敬さんの「日本音楽のなぜ?」を読んみました。「第三章 なぜノリが悪いのか」の中では拍子感について書かれています。日本音楽の中からほとんど感じられないのが、三拍子。昔、小泉文夫先生が農耕民族と騎馬民族のリズムが違うことを指摘されていたことを思い出します。琵琶の語りは無拍ですが、弾法にはリズムがあります。私が教えていただいた弾法の中で、崩れ3・崩れ4・春風の中には明らかに三拍子の部分が含まれていて、音楽に変化をつける働きをしています。ご存知のように弾法は一つの曲の中で全く同じ音型のものを二度弾くことはありません。常に聴き手を飽きさせない工夫をしてきたのですね。