さて、湖を馬と共に泳ぎ切り、何とか無事に坂本城に着いた秀満。一番乗りの武士入江長兵衛に「功なり名を遂げても、最後は今の自分のようになってしまう。」と金三百両を渡して「武士を辞めよ」と諭す。実際に入江長兵衛は武士を辞めて、その後商人となったらしい。秀満自身は妻を刺し、自分は爆死。坂本城も落城となります。「湖水乗切」の中では、前語りで武士の哀れさを「弓矢の道こそ哀れなれ」と語っている。秀満の逸話を調べてみると、納得するところ大であります。