薩摩琵琶　丈水庵

大学合唱団のOB会の後、近い年代同士で二次会になだれ込んだ。
ボクはミニコンサートで薩摩琵琶を演奏したのですが、他のOBが合唱やピアノを演奏している中で、かなり異色なパフォーマンスでした。
「どうやって習ったの？」と質問が出たのですが、師匠から口伝で習ったと話すと「難しそう」という表情で頷いてくれました。普段は五線紙に書かれている音符を読んで音楽をスタートしている方々なので、口伝で習った経験をお持ちでないようです。
「師匠がチャチャンと言ったら、同じ音でチャチャンと鳴らす、それが口伝なんだ」と説明しても分かったようなわからないような顔をしています。
けれど自分が身につけている言葉は、ほとんどが口伝で覚えたものなのですから、文字や記号を伝授の媒体にしていることの方が、むしろ特別なのかもしれません。