薩摩琵琶 武部丈水の活動を紹介しております。

琵琶の発声② 言語

琵琶は日本の伝統芸能で、歌い継がれてきた詩文は原則文語体七五調で歌われる。
世界中に美しい歌がたくさんあり、音楽大学ではイタリア歌曲やドイツリートを学ぶことが多い。どちらも名曲揃いだが、日本語ではない。パバロッティもフィッシャー・ディスカウの美声も、それぞれ現地後に合った発声で歌っているから、よく響くし世界中の人々がそれを心地よく感じるのだ。
日本にも伝統的な発声はある。詩吟、謡、声明・・その声の特徴をいったん脇に置いておいて、日本の声楽家・音楽教育者は西洋の発声技術を我が物にするために粉骨砕身の努力を重ねてきた。
しかし、ベルカントをはじめとする発声法が、日本語になじみ言葉の自然な響きを伝えることができたのか、ボクにはわからない。
日本語になじみ言葉が自然に伝わる発声法とはどういうものなのか、琵琶を弾きながら考えていきたいです。

2024/12/12